夫の転勤が決まるたびに、また仕事を辞めなければならない…。せっかく慣れた職場、築いてきたキャリア、仲良くなった同僚たちとのお別れ。それらを手放して、また一からのスタートです。
次の引っ越し先で、また同じことの繰り返しになるのかな・・・
なんだか私だけ社会から取り残されていく気がする・・・
そんな不安を抱えたことがある方は、きっと少なくないはずです。
実は、その悩みに少しだけ寄り添ってくれるのが「どこに住んでも使える資格」です。全国どこでも通用する資格さえ手元にあれば、引っ越し先での仕事探しがぐっとラクになります。しかも、通信講座を使えば、引っ越しの合間や子育ての隙間時間でも無理なく学習を進められます。
この記事では、転勤歴20年以上、転職11回を経験してきた筆者が、転勤族の方におすすめできる通信で取れる資格を7つ厳選し、それぞれの特徴や選び方のポイントを詳しく解説していきます。読み終える頃には、「これなら私にもできそう」と思える一歩が見つかるはずです。
※本文では便宜上『夫』『妻』と表記することがありますが、性別を問わずパートナー同士の関係に置き換えて読んでいただけます。
転勤族こそ資格!3つのメリット
メリット①引っ越しても仕事を探しやすい
転勤族の一番のつらさは、せっかく築いた人脈や実績が、引っ越しのたびにリセットされてしまうことです。
でも、資格は違います。資格は住む場所を選びません。簿記や医療事務、宅建士といった資格は、北海道でも沖縄でも同じように評価されます。履歴書に書ける「客観的な証明」があるだけで、初めて訪れる土地でも面接での説得力がまったく変わってきます。
「未経験だけど頑張ります」ではなく、「この資格を持っています」と言えることが、採用担当者に安心感を与えるのです。もちろん、未経験でもできる仕事はたくさんあります。
メリット②在宅ワークにもつなげやすい
近年は経理・事務・カスタマーサポートなど、資格を活かした在宅ワークの求人も増えています。特に簿記やFP、ITパスポートといった知識は、オンラインでの業務委託やリモート事務職とも相性が良い分野です。
引っ越し先が決まらないうちから求人を探し始められるのも、在宅ワークならではの強みでしょう。転勤族という働き方の制約を、逆に「場所に縛られない働き方」へと変えるきっかけになります。
💡あわせて読んでみる→転勤族の妻必見在宅ワーク求人サイト厳選7選【未経験OK】
メリット③ブランク後の再就職にも役立つ
出産や引っ越しで数年間仕事を離れていた場合、再就職の面接では必ずと言っていいほど「ブランク期間」について聞かれます。
このとき「資格取得の勉強をしていました」と答えられると、単なる空白期間ではなく「前向きに準備していた期間」としてアピールすることができます。実際、ブランクのある女性を積極的に採用している医療事務や登録販売者の求人では、資格の有無が書類選考で有利に働くケースも見られます。
【転勤族向け】通信で取れる資格7選を徹底比較
ここからは、転勤族の私たちが全国どこでも通用しやすく、通信講座でも取得しやすい資格を7つ紹介します。難易度や活かせる仕事の幅を比較しながら、自分に合うものを探してみてください。
まずは全体像をつかめるように、7つの資格の特徴を一覧表にまとめました。
| 資格名 | 活かせる仕事 | 資格の種類 | 全国での需要 | 在宅ワークとの相性 |
|---|---|---|---|---|
| 簿記 | 経理・事務 | 民間資格(日商簿記) | ◎ どの業界にも需要あり | ◎ 記帳代行など在宅案件も豊富 |
| FP | 金融・保険・不動産 | 国家資格+民間資格 | ◎ 金融機関・保険会社中心に安定 | ○ 家計相談やコラム執筆など |
| ITパスポート | 事務・IT関連職全般 | 国家資格 | ◎ 業種を問わず評価されやすい | ○ 事務・データ入力系と相性良し |
| 医療事務 | 病院・クリニック受付 | 民間資格 | ◎ 地方でも求人が見つけやすい | △ 現場対応が中心のため在宅は少なめ |
| 宅建士 | 不動産売買・仲介 | 国家資格 | ○ 不動産会社に法定人数の需要あり | △ 対面業務が中心 |
| 登録販売者 | ドラッグストア・薬局 | 都道府県試験(全国通用) | ◎ 地方の店舗にも安定した求人 | △ 店頭業務が中心 |
| MOS | 一般事務・事務職転職 | 民間資格 | ○ 事務職の応募条件として人気 | ◎ データ入力・資料作成の在宅案件多数 |
こうして並べてみると、「経理や事務系の在宅ワークを目指したいなら簿記やMOS」「地方への引っ越しが多いなら医療事務や登録販売者」というように、自分の希望に合わせて選びやすくなるはずです。
1位 簿記|事務・経理に強い
日商簿記は、企業のお金の流れを記録・管理するための知識を証明する資格です。3級であれば会計の基礎を学べ、2級まで取得すれば経理職への転職でも強い武器になります。
経理の仕事はほとんどの業界・地域で必要とされているため、「なくなりにくい仕事」を探している転勤族の方に特に人気があります。2級・3級はネット試験(CBT方式)に完全移行しており、全国の試験会場で都合の良いタイミングで随時受験できるのも魅力です(1級は統一試験のみ)。
・全国の一般企業・個人事業主すべてに需要がある
・経理事務からパート経理まで働き方の幅が広い
・2級以上を取得すると転職時の評価が大きく変わる
2位 FP|金融・保険で活かせる
近年、家計相談や資産形成の場面で注目されることが多いFP(ファイナンシャル・プランナー)は、お金にまつわる幅広い知識を扱う資格です。保険、税金、住宅ローン、資産運用など、生活に密着したテーマを学べるため、家計管理にもそのまま役立ちます。
保険会社や金融機関はもちろん、不動産会社や住宅メーカーでも歓迎される資格です。「自分の家計にも活かせた」という声が多いのも、この資格ならではの特徴と言えるでしょう。人と話すことが苦じゃない方や、お金のことに興味のある方はチャレンジしてみるのも良いかもしれません。
※参考:FP技能検定の制度について、詳しくは日本FP協会公式サイトへ。
3位 ITパスポート|ITの基礎が身につく
聞き慣れない方も方も多いかもしれませんが、ITパスポートとは、ITやセキュリティに関する基礎知識を証明する国家資格です。専門職でなくても、パソコンを使うあらゆる仕事で評価されやすいのが特徴です。
試験はコンピューターを使った方式で、全国のテストセンターで随時受験できます。引っ越しのタイミングに合わせて試験日を調整しやすい点も、転勤族にとってはうれしいポイントです。事務職はもちろん、DX化が進む昨今では業種を問わず評価されやすくなっています。
※参考:ITパスポート試験の詳細はIPA公式サイトで確認できます。
IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)ITパスポート試験ページ
4位 医療事務|全国で求人を探しやすい
病院やクリニックは全国どこにでも存在するため、転勤族の妻にとって医療事務の求人は地方でも見つけやすいのが最大の強みです。国家資格ではありませんが、民間資格を持っていることで、受付・会計・カルテ管理などの業務にすぐに対応できると評価されます。
※参考:医療事務の資格講座については日本医療事務協会で詳しく見る。
実際に、転勤で複数の県を渡り歩きながら、行く先々で医療事務のパート職に就いているという声を、筆者の転勤族仲間から聞くことがあります。ブランクがあっても採用されやすい傾向がある点も、心強い理由のひとつです。
💡関連記事:引っ越しが多くても稼げる?転勤族の妻におすすめの働き方ベスト5
5位 宅建士|不動産業界で活かせる
宅地建物取引士(宅建士)は、不動産取引に関わる国家資格で、不動産業界や金融業界・保険業界など、さまざまな業界で働くことが可能です。
合格率はおおむね15〜18%程度で推移しており(令和7年度は18.7%)、決して簡単な試験ではありませんが、その分だけ取得後の評価は高くなります。
※出典:一般財団法人 不動産適正取引推進機構「令和7年度宅地建物取引士資格試験結果の概要」
不動産会社では、一定人数の宅建士を置くことが法律で義務づけられているため、常に一定の需要があります。転勤先で不動産業界への転職を考えている方には、特におすすめしたい資格です。
6位 登録販売者|全国の店舗で活かせる
こちらもよく目にする登録販売者ですが、ドラッグストアや薬局で市販薬(一般用医薬品)を販売できる資格です。都道府県ごとに試験が実施されますが、こちらの資格自体は全国で使えるので転勤族に向いてます。
ドラッグストアは地方都市にも数多く出店しているため、「地方への転勤でも仕事が見つかるか不安」という方にとって心強い選択肢です。シフト制のパート勤務がしやすい点も、家庭との両立を考える上でのメリットになります。
※参考:試験の出題範囲は厚生労働省の「登録販売者試験問題の作成に関する手引き」をご確認ください。
7位 MOS|事務職への転職に強い
PCをよく使う方には耳馴染みのあるMOS(Microsoft Office Specialist)は、Word・Excel・PowerPointなどのオフィスソフトのスキルを証明する資格です。事務職の求人では「Excelの実務経験」を求められることが多いため、資格を持っているだけで書類選考を通過しやすくなります。
通信講座ならオンラインで学習しやすく、比較的短期間で取得しやすいため、「まずは何か一つ資格を取ってみたい」という方の最初の一歩としてもおすすめです。
※参考:MOS公式サイト「受験するには」
転勤族が資格を選ぶ3つのポイント
前章では7つの主要な資格をご紹介しましたが、実際にどれを選べばいいのか迷う方も多いはずです。もし、何か資格を取ってみたいというなという方は、選ぶときに次の3つの視点で考えてみてください。
①全国どこでも需要があるか
地域限定の資格ではなく、都市部でも地方でも同じように評価される資格かどうかを確認しましょう。特に医療事務、登録販売者、簿記は、全国的に安定した求人がある分野です。
一方で、都市部にしか職場がない専門的な資格を選んでしまうと、地方への転勤が決まったとたんに「求人が一件も見つからない」という事態になりかねません。
【確かめる方法】
求人サイトで「その資格名+地方都市名」で検索し、実際にどれくらいの求人がヒットするか事前に確認しておくと安心です。全国チェーンの企業や、店舗数の多い業種に関わる資格ほど、引っ越し先でも仕事に困りにくい傾向があります。
💡こちらの記事も参考になります→在宅ワークでどこでも働ける仕事8選
②通信で無理なく取得できるか
通学が必須の資格や、実技試験の比重が高い資格は、引っ越しの多い転勤族には不向きな場合があります。下記の条件を満たしていれば引っ越しのスケジュールに合わせて計画を立てやすくなります。
・テキスト学習中心のもの
・オンライン試験があるもの
・年数回実施される
・学習期間が長めのもの(期間にゆとりがある)
引っ越し作業や新生活の準備が重なる時期は、どうしても勉強時間が取りにくくなるものです。そのため、学習期間に多少の余裕を持たせられる資格かどうかも大切なチェックポイントになります。
試験日が固定で年に1回しかない資格だと、引っ越しのタイミングと重なった場合に受験そのものを諦めざるを得ないこともあります。年に複数回、あるいは随時受験できる資格を選んでおけば、万が一予定通りに進まなくても仕切り直しがしやすくなるでしょう。
③転職・在宅ワークに活かせるか
「資格を取ること」自体が目的にならないよう注意が必要です。取得後にどんな仕事につながるのか、在宅ワークの求人があるのかまで調べたうえで選ぶことで、勉強のモチベーションも保ちやすくなります。
【在宅求人があるか確かめる方法】
具体的には、資格取得を目指す前にGoogleなどの検索窓に「〇〇(資格名) 在宅」、「〇〇 求人」といったキーワードで検索してみることをおすすめします。
実際の求人情報を目にすることで、取得後の働き方が具体的にイメージでき、途中で挫折しにくくなります。反対に、資格は取ったものの活かせる求人がほとんど見当たらないというケースもあるため、勉強を始める前のひと手間が、結果的に遠回りを防ぐことにつながります。
通信講座での取得4つのメリット
メリット①スキマ時間で勉強できる
通信講座の多くはスマートフォンやタブレットに対応しており、子どもの昼寝中や家事の合間など、まとまった時間が取れない日でも少しずつ進められます。
「机に向かう時間がない」という悩みを持つ方でも、無理なく継続しやすい学習スタイルです。
メリット②引っ越し中でも学習を続けやすい
通学制のスクールだと、引っ越しのたびに通う場所を変えなければなりません。その点、通信講座であればテキストや動画教材を持ち運ぶだけで、どこに住んでいても同じ内容を学び続けられます。
実際、引っ越し当日以外はほぼ毎日教材を開いていたという声も少なくありません。
メリット③独学より効率よく学べる
独学だと、何から手をつければいいのか分からず挫折してしまうことがあります。誰にも相談できずに一人で悶々と学習しているとモヤモヤした気持ちが増え、心の負担にもなりかねません。
通信講座はカリキュラムがあらかじめ組まれているため、順番に進めていくだけで合格レベルの知識が身につきます。さらに質問サポートがついているものが多く、つまずいたときにも安心です。
メリット④資格取得後の仕事も見据えられる
多くの通信講座では、資格取得後の就職・転職サポートや求人紹介のサービスも付帯しています。資格を取り終わったあとも、「その先の働き方」まで一緒に考えてもらえるのは、大きな安心材料になるでしょう。
まとめ:転勤族の働き方は資格で変えられる!
まずは「どこでも使える資格」を選ぼう
転勤のたびにキャリアがリセットされる不安は、多くの方が抱えているものです。でも、全国どこでも通用する資格を一つ持っているだけで、その不安はぐっと軽くなります。
今回ご紹介したのは簿記、FP、ITパスポート、医療事務、宅建士、登録販売者、MOSの主要な7選ですが、探せば他にもたくさんあります。それぞれに強みがあるからこそ、自分の興味や将来の働き方に合わせて選ぶことが大切です。
自分に合う通信講座から始めよう
大きな決断をする必要はありません。まずは気になる資格の通信講座について、資料請求やお試し教材から始めてみるのはいかがでしょうか。小さな一歩が、次の引っ越し先での「私、ここでも働けるんだ」という自信につながっていきます。
転勤族という働き方は、企業や職種によっては多くの制約を伴います。しかし資格という武器を手にすることで、その制約は少しずつ自由に変わっていきます。今日という日が、あなたの新しいスタートになりますように。

