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転勤族の看護師、雇ってもらえる?変化を味方にする働き方4選

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またゼロから仕事探しか・・・

夫の転勤が決まった瞬間、喜びより先に『また仕事探し?』とため息をついたことはありませんか?

履歴書に並ぶ短い勤務期間を見られるたびに、ついつい面接官の顔色をうかがってしまう…。「またすぐ辞めるんじゃないか」と思われている気がして、応募する前から気持ちが折れてしまう。

そんな不安を抱えている看護師さんは、決して少なくありません。でも、結論から言ってしまうと、看護師という資格は転勤族にとって比較的有利に働くことが多いとされています。

この記事では、転勤族20年以上・転職11回の筆者の経験を交えながら、転勤族の看護師でも雇ってもらえる理由や、どんな働き方・職場を選べば無理なく続けられるのかを具体的に紹介していきます。読み終わるころには、次の引っ越し先での仕事探しが「不安なイベント」から「楽しみな選択肢」に変わっているはずです。

※本文では便宜上『夫』『妻』と表記しますが、性別を問わずパートナー同士の関係に置き換えて読んでいただけます。

転勤族の看護師は雇ってもらえる?

「すぐ辞める?」と思われる不安は不要

転勤のたびに増えていく職務経歴書見ると、「腰を据えて働く気がない人」と思われるのではないかと心配になる気持ち…とてもよくわかります。実際、一般的な事務職やメーカー勤務であれば、短期間での退職が続くと採用側は慎重になりがちとの声も聞かれます。ただし看護師の場合、事情がまったく違います。

多くの医療機関では、配偶者の転勤や結婚・出産といったライフイベントによる退職は「よくあること」として、あらかじめ想定されています。面接の場でも、「転勤の可能性がある」と正直に伝えることで、逆に「期間限定でも即戦力として働いてくれるなら助かる」と前向きに受け止めてもらえるケースが多くあります。

※参考:厚生労働省『看護師等免許保持者の届出制度』

大切なのは隠すことではなく、いつまで働けそうかを最初にはっきり伝える誠実さです。

看護師資格が転勤族に強い3つの理由

看護師資格が転勤族に向いている理由は、主に次の3つです。

  • 看護師の資格は、全国どこでも通用する国家資格。
    都道府県ごとに免許を取り直す必要がなく、引っ越し先でもすぐに働ける。

  • 医療・介護の現場では、日本全国どこにいても常に人手を必要としている。
    地方の中小病院やクリニックほど、経験者の応募を歓迎する傾向があります。
     ※参考:看護職員の需給推計について

  • 看護師の仕事は勤務形態の選択肢が非常に多い。
    パートや派遣、単発など、ライフスタイルに合わせた働き方が用意されています。

つまり看護師は、「その土地に長くいられなくても、必要とされる期間だけ力を発揮できる」資格だと言えます。この特性を理解してくれる採用担当者は多く、転勤族であることをマイナスではなく、むしろ柔軟に対応してくれる人材としてプラスに評価してくれることも珍しくありません。

転勤族の看護師に合うおすすめの働き方4選

おすすめ①短時間パートで無理なく続ける

引っ越し直後は、慣れない土地での生活の立ち上げや子どもの転校手続きなど、想像以上にやることが多いです。最初のうちは1日3〜5時間程度の短時間パートから始めてみるのがおすすめです。

子育てしながら、生活を整えながら、短時間のパートとして働くことは、フルタイムに比べて体力的な負担が少なく、様子を見ながら少しずつ勤務日数を増やしていくこともできます。

まずは生活のリズムを整えることを優先したい人に向いている働き方です。

おすすめ②派遣看護師で期間を決めて働く

「次の転勤がいつになるかまだわからない」という場合には、派遣という選択肢が力を発揮します。あらかじめ3カ月〜6カ月など契約期間を決めて働けるため、急な辞令が出ても契約満了と同時に円満に区切りをつけやすいのが特徴です。

常勤ではなく、派遣・契約社員・非常勤などの形で採用されることが多いです。時給も高めに設定されていることが多く、短期間でもしっかり収入を得たい人には心強い働き方です。

💡関連記事:派遣看護師の時給相場はこちらで詳しく解説しています。

■期間限定契約のメリット(転勤族との相性が抜群)

・転勤時期に合わせて働ける→ 次の引越しが決まっていても安心。
・契約満了で自然に退職できる→ 人間関係のストレスや退職交渉の負担が少ない。
・短期間で経験を積める→ 新しい土地でもすぐに職歴を作れる。
・派遣会社が調整してくれることが多い→ 面倒な手続きが少ない。
・ブランクがあっても採用されやすい→ 即戦力でなくてもOKな職場が多い。

■期間限定契約が多い勤務先の具体例

・健診センター(春・秋の繁忙期だけ)
・病院の産休代替(3〜6カ月の代替要員)
・訪問入浴(繁忙期のみ)
・治験コーディネーター(CRC)(プロジェクト単位)
・コールセンター看護師(短期プロジェクト)
・予防接種バイト(秋冬のみ)
・ツアーナース(イベント期間のみ)

■期間限定契約のデメリット

・契約延長がない場合、次の仕事を探す必要がある
・賞与や昇給はほぼない
・短期なので職場に慣れる前に契約終了することもある

おすすめ③単発・スポットで身軽に働く

引っ越したばかりでまだ土地勘がない、あるいは次の転勤の話が出ていて長期契約を結びにくいという場合は、1日単位で働ける単発・スポット勤務が便利です。近年、医療系の単発仕事を探せるアプリも増えている印象です。

訪問入浴のスポット勤務や、 シフトの自由度が高い健診の応援や採血の応援、イベント救護スタッフなど、単発の求人は思っている以上に豊富にあります。自分の空いている日だけ働けるので、家庭の予定を優先しながら収入を得ることができます。

おすすめ④オンライン医療相談など場所を選ばない働き方

近年は、看護師の資格を活かして在宅で電話やチャットで働くオンラインの仕事も増えています。場所を選ばない働き方であれば、そもそも「転勤先で職場を探す」という手間自体が発生しません。

※参考:オンライン診療その他の遠隔医療の推進に向けた基本方針

▼在宅での看護師としての働き方の一例▼

・電話やチャットで健康相談や医療相談に応じる仕事
・リモートで企業の従業員の健康管理業務を行う仕事
・看護師スタッフのサポートや悩み相談
・医療系のオンライン講師
・看護師ライター
・医療系のデータ入力

パソコンとネット環境さえあれば、引っ越し先でも同じ仕事を続けられるという安心感は、転勤族にとって大きな魅力です。

💡看護師以外の働き方を探している方はこちらの記事もご覧ください。
 →引っ越しが多くても稼げる?転勤族の妻におすすめの働き方ベスト5

転勤族の看護師が働きやすいおすすめ職場5選

①クリニック:午前・午後だけ働く

クリニックは病院に比べて規模が小さい分、勤務時間の融通が利きやすいという特徴があります。午前診療だけ、午後診療だけといった働き方ができる求人も多く、子どものお迎え時間に合わせて働きたい人にぴったりです。

クリニックは祝日や日曜日は休みなので休日も家族に合わせやすいのもメリットです。
さらに、夜勤がないため、生活リズムを崩さずに働けるのも安心材料です。

②病院の外来:病棟での経験を活かして働く

病棟勤務の経験がある人には、外来勤務がおすすめです。外来は基本的に日勤のみで、土日祝が休みになる病院も多くあります。病棟で培った患者対応や処置のスキルをそのまま活かせるため、ブランクがあっても比較的スムーズに馴染みやすい職場です。

③健診センター:平日昼間のみ無理なく働く

健診センターは基本的に平日昼間のみの稼働で、夜勤も残業もほとんどありません。体力的な負担が少なく、規則正しい生活を送りたい人に向いています。採血や問診など業務内容がある程度パターン化されているため、初めての土地でも仕事を覚えやすいという声もよく聞かれます。

④デイサービスセンター:職員配置数が多く子育てしやすい

デイサービスセンターは日勤のみで、看護師の配置人数も比較的多いため、急な子どもの発熱などで休みが必要になった際にもフォローし合いやすい環境です。医療行為よりも利用者の体調管理が中心となるため、病棟勤務ほどの緊迫感がなく、家庭と両立させたい人に人気があります。

⑤訪問看護:1件単位で働けるので柔軟性がある

訪問看護は、1件ごとの訪問件数に応じて勤務時間を調整しやすいという特徴があります。非常勤やパート契約でも働きやすく、地域によっては求人数も豊富です。利用者一人ひとりとじっくり向き合える仕事なので、やりがいを感じながら働きたい人にも合っています。

その他の職場例

■企業の産業保健スタッフ — 医療現場より肉体的負担は軽いことが多い
■コールセンター看護師 — 場所が変わっても同じ業務を続けられる
■治験コーディネーター(CRC)— 医療行為少なめで負担が軽い
■保育園・幼稚園の看護師 — 子育てと相性が良い
■学校の看護師(非常勤あり) — 長期休暇が取りやすい
■介護施設 — 採血・点滴が少なく年齢制限も幅広い
■保健所の臨時職員 — 残業は少なめ
■健診バスの巡回看護師 — 単発・短期が豊富
■美容クリニックのパート — 夜勤なしで生活が安定

転勤族の看護師が求人選びで確認すべき4つのポイント

求人票を眺めているだけでは、転勤族にとって本当に働きやすい職場かどうかは見えてきません。
応募前に、次の4つを必ずチェックしましょう。

※参考:日本看護協会「eナースセンター」で、自分に合う働き方で求人探しをする。

ポイント①転勤までの期間と勤務期間が合うか

まず確認したいのが、次の転勤までにどれくらいの期間があるかです。短期間での転勤になりそうだと、正社員以外の働き方の方が良いかもしれません。次の転勤までの期間が1年未満しかない場合は、常勤よりも派遣や単発の方が契約上のミスマッチが起きにくくなります。

面接の段階で、想定している在籍期間を正直に伝えておくことがトラブル防止につながります。

ポイント②勤務日数・時間を調整しやすいか

転勤族は引っ越し直後だけでなく、その後もしばらくは役所の手続きや子どもの学校関連で、平日にまとまった時間が必要になる場面が多くあります。転勤が決まったあとも、数カ月は同様の状況が続きます。

転勤族は頼れる身内がそばに居ない核家族状態のため、夫婦で協力し合いながらこなしていく必要があります。そのため、応募しようとしている会社が週何日から勤務できるか、時短勤務に対応しているかなど、柔軟性のある求人かどうかを事前に確認しておきましょう。

ポイント③通勤・子育てとの両立がしやすいか

新しい土地では、自宅から職場までの通勤時間や交通手段がまだ体感でつかめていません。保育園や学童の送迎時間との兼ね合いも含めて、無理のない距離・時間帯の職場を選ぶことが、長く働き続けるための土台になります。

マップで学校や園の位置を確認し、職場からの通勤ルートや所要時間を事前に確認したうえで応募することをおすすめします。

ポイント④転勤時に退職しやすい職場か

見落とされがちですが、実は「辞めやすさ」も重要な判断基準です。有期契約であらかじめ期間が決まっている求人であれば、退職時の気まずさやトラブルを避けやすくなります。円満退職ができる環境かどうかは、次の転勤先でのキャリアにも影響してきます。

・求人情報の「条件」欄に、「長期勤務できる方」と記載があれば注意しましょう。
・職員数の少ない企業は1人の戦力が重要になるため注意しましょう。

転勤を『キャリアアップの機会』に変える

土地が変わるたび経験の幅を広げる

同じ職場で同じ分野に長くいることだけがキャリアではありません。都市部の総合病院と地方のクリニックでは、患者層も求められるスキルも大きく異なります。

看護師の資格があれば、様々な働き方があるように、その土地その企業により仕事経験や身に付くスキルも変わってきます。土地が変わるたびに違う環境で経験を積むことは、結果として対応力の高い看護師へと成長させてくれます。

実際にわたしは、転勤族を経験しながら看護師として様々な分野で働いてきたことを評価され、「では、弊社の仕事も問題なくこなせそうですね」と判断されたことが何度かあります。

「辞める」を前提にキャリアを設計する

転勤族であることを弱みと捉えるのではなく、最初から「いずれ辞める」ことを前提にキャリアを組み立ててしまう方が、精神的にもずっと楽になります。

派遣や単発、短時間パートといった働き方を組み合わせながら、その時々のライフステージに合った働き方を「辞める」前提で選ぶ…それもまた、立派な一つのキャリアの形です。

転勤族だからこそ選べる働き方を

転勤は、キャリアを止めるものではなく、働き方を見直すきっかけにできます。看護師資格という強みを持っている以上、どの土地に行っても「必要とされる自分」でいられます。焦らず、その時々に合った働き方を選んでいきましょう。

まとめ:環境の変化を味方にする働き方選び

転勤族の看護師が仕事を続けていくうえで大切なのは、「常勤で長く働くこと」にこだわりすぎないことです。

短時間パート、派遣、単発、リモートワークなど、働き方の選択肢は年々広がっています。求人を選ぶ際は、転勤までの期間や勤務日数の融通、退職のしやすさをきちんと確認したうえで、自分と家族の生活に無理のない職場を選んでください。

次に転勤の辞令が出たら、不安に感じるのではなく、「今度はどんな職場で経験を積もうか」と前向きに求人サイトを開けるようになっているのではないでしょうか。